2024年04月28日
転職エージェントをうまく使おう!

みなさんは、どのように障害者枠の求人情報を探していますか?求人サイトはもちろん、ハローワークや、志望する企業の採用情報をご覧になる方もいるのではないかと思います。しかし、たくさんの情報の中から、限られた時間で自分に合うものを選び出すのは、なかなか難しいものです。今回は、より効率的な転職活動を進めることができる「転職エージェント」の使い方についてご紹介します。
転職エージェントとは
まずは、転職エージェントがどのようなものかをご紹介しましょう。転職エージェントとは、求職者の代わりに求人情報を探したり、入社に向けて企業と交渉したりする、「代理人サービス」のこと。
Webサイトから会員登録をすれば無料で利用することができます。業種、年齢、キャリアなど、サービスによって特徴があるので、自分に合うサービスをしっかりと吟味してから登録しましょう。登録が終わったら、キャリアアドバイザーとの面談やカウンセリングが行われます。求職者は、キャリアアドバイザーに自身の経歴や強み、将来の希望などを伝えます。早ければその日に、求人情報を紹介してくれる場合もあります。
一般的には、下記のようなサポートを受けることができるので、一人で転職活動に臨むよりも、有利に進めることができるでしょう。
一般枠の転職エージェント
キャリアに関するヒアリング
面接・選考試験のアドバイス
条件にマッチした求人の紹介
面接の日程調整
応募書類の添削
内定時の条件確認
転職エージェントを利用するメリット
つづいて、転職エージェントを利用するとどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
求人情報を探す時間を節約できる
求職者が仕事をしているときも、キャリアアドバイザーが情報収集をしてくれます。複数のサービスに登録することも可能なので、時間がない中で多くの求人情報を手に入れたい人には便利でしょう。ただし、あまりに多くの情報を持ってしまうと、迷いが生じてしまうことも。応募する企業を選ぶのは、あくまであなたです。情報を集め過ぎて、適切な判断ができなくならないよう注意が必要です。
直接聞きにくいことが確認できる
キャリアアドバイザーを通して、自分では直接確認しづらい、気になることを確認できるのも転職エージェントの強みの一つです。
個人で応募している場合は、面接の際に確認ができますが、デリケートな内容であるほど口にしづらいもの。そうした質問も、キャリアアドバイザーになら気軽に相談ができます。第三者の立場から回答してくれることは勿論、普段から人事担当とコミュニケーションをとっているため、求職者本人よりも質問しやすい関係性を築いていることが多いのです。自分では聞きづらい給与やポジション、休暇制度の話など、気になることは代わりに聞いてもらいましょう。
企業からのフィードバックがもらえる
もし個人で企業に応募して内定がもらえなかった場合、その理由を把握することはまずできません。しかしエージェントを通す場合は、不合格になってしまった理由がキャリアアドバイザーからフィードバックされることが多いのです。これは、転職活動を進めていく上では大いに役に立つと言えるでしょう。こうした情報を参考にして応募書類をブラッシュアップしたり面接への対応などを磨くことで、希望する職場への転職が実現しやすくなっていくのです。
転職エージェントを利用する時に注意すべきこと
転職エージェントを利用したからといって、転職が必ず成功する訳ではありません。あくまで働くのはご自身ですから、以下の点に注意し、任せきりにして失敗することのないようにしましょう。
転職活動の質がキャリアアドバイザーとの相性に左右される。
転職エージェントを利用する場合、転職活動の質は、企業と求職者の間に立つキャリアアドバイザーによって変わります。担当するキャリアアドバイザーの志望業界に関する知識、志望企業への紹介実績などの情報量や、キャリアアドバイザーとの相性が、鍵を握ります。いろいろと話をする中で、ご自分との相性を探っておくのも良いでしょう。
長期にわたる転職活動に向いていない。
転職エージェントは、利用期間が設けられている場合があり、長期の転職活動を考えている方は十分なアドバイスをもらえないことがあるかもしれません。そんな時は自分からキャリアアドバイザーに連絡を取り、企業に関する情報を入手するなど能動的に動くことが肝心です。
障害者向け転職エージェントとは
転職エージェントの中には、障害者枠の求人に特化した転職エージェントがあります。障害への理解が深く、障害内容に応じてさまざまなサポートも充実し、経験豊かな専門スタッフによるカウンセリングが受けられるなど、障害者の転職支援を手厚く行ってくれます。障害者向け転職エージェントでは、一般向けのエージェントと同様のサービスに加え、障害に特化したサポートを受けることができます。エージェントによってサービス内容は異なりますので問い合わせるなどしてしっかり確認しましょう。
障害者向け転職エージェント(一般向けサービス+障害者に特化したサポート) | |
・キャリアに関するヒアリング | ・障害者枠に関する説明 |
・面接・選考試験のアドバイス | ・障害に応じた様々なアドバイス |
・条件にマッチした求人の紹介 | ・内定企業と配慮事項の確認 |
・面接の日程調整 | ・入社後のサポート |
・応募書類の添削 | |
・内定時の条件確認 |
障害者向けの転職エージェントを利用するメリット
それでは、障害者向けの転職エージェントを利用すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
障害者枠ならではの選考対策ができる
過去に障害者枠の面接を受けたことのある方の中には、一般枠の採用では聞かれないようなことを質問され、驚いた方もいると思います。例えば、ご自身の障害に対する理解だったり、体調不良があった時の対処方法についてだったりします。このように、障害者雇用ではスキルや経験に加え、いかに自身の障害について理解し、わかりやすく伝えることができるかも選考通過のポイントになります。配慮事項や、症状が出た際の対処法について専門のキャリアアドバイザーがしっかりサポートしてくれるので、見直し、理解しておくことで、選考が通過しやすくなります。
障害者を受け入れる体制の詳細を把握
障害者雇用に関するノウハウや受け入れ環境は企業によってまちまちです。さらに、写真や文章だけではその場の雰囲気や実情はわかりにくいものです。そんな中、企業と密に連絡をとっているキャリアアドバイザーは、リアルな情報を求職者にフィードバックすることができるのです。企業の受け入れ環境を確認した上で、求職者の障害状況に応じた求人を紹介してくれるため、入社後のミスマッチも回避しやすくなります。障害を持つ方が長く働ける環境を探すには最適のサービスと言えるでしょう。
転職後のサポート
障害者向けの転職エージェントの中には、入社した後も定期的に連絡をとり、企業からの要望があった場合に定着支援の担当者がつくこともあります。転職エージェントを活用することで、何かあったときに第三者に相談できるという心の余裕も生まれ、入社後も安心して働きやすくなります。
障害者向け転職エージェントを利用する時に注意すべきこと
障害者向けの転職エージェントを利用する時には以下のポイントに注意すると良いでしょう。
都市部以外の求人が少ない
障害者向けの転職エージェントは、地方向けの求人情報が少ないのが現状です。都市部以外の地方在住で障害者枠の転職をお考えの場合には、カウセリングや面接はリモートでも実施できる場合がほとんどですので、求人の有無を一度問い合わせてみることをおすすめします。
紹介される求人情報が、本当に自分の障害や望むキャリアにマッチしているか見極めが必要
エージェントの中には、希望条件を伝えると次々と求人情報を紹介してくれる所もあります。これは一見、親切に見えますが、それでは求人メディアで情報検索を行うこととあまり変わりません。しっかりと求人を吟味してくれるエージェントかどうか、注意しましょう。
見極めるコツは、どの求人に対しても、紹介される理由をしっかりと聞くことです。「〇〇の経験を持つあなたに合っているので、おすすめします」「〇〇の障害を持つ方の受け入れ実績が豊富なので、あなたにとっても働きやすいと思います」など、紹介した意図を明確に伝えてくれるならば安心でしょう。紹介される求人が本当にご自身の障害やキャリアにマッチしているのかを見極め、紹介の理由が明確でない場合や、その理由にあなたが納得できない場合には、キッパリとお断りすることも大切です。
転職エージェントについて、理解が深められたでしょうか。一人で転職活動をすると、企業とのコミュニケーションも取りづらく、入社後のリスクにも気づきにくいものです。橋渡し役としてエージェントをうまく使うことで、より良い転職を実現させましょう。